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制御工学その3

2-3 電気系のモデル



電気系の微分方程式(回路方程式)を求める際以下の関係式を用いる

i(t) = d(q(t))/dt (電流=電荷の時間微分)
v(t) = R*i(t)   (電圧=抵抗*電流)=抵抗
v(t) = 1/C*int{i(t)}dt (コンデンサの電圧=容量の逆数*電流の積分)=コンデンサ
v(t) = L*di(t)/dt (電圧=インダクタンス*電流の微分)=コイル

これとキルヒホッフの法則を用いれば、電気系のモデルを得ることが出きる。

キルヒホッフの法則
1.ある電気回路の節点において、流れ込む電流と流れだす電流は等しい。
2.電気回路の中の任意の閉路において、電圧の変化の総和は0になる。

つまり、電圧中心にして、閉回路全体の電圧変化の総和が0になるような式を立てることが出来る。
たとえば

例2.1 RL回路

電源、コイル、抵抗が直列につながっている回路ならば

Vin(t) = L*di(t)/dt + R*i(t)

という式がたつ。ここで入力u(t)をVin(t),出力y(t)を電流i(t)とすれば

u(t) = L*y'(t) + R*y(t)

という式になる。これをラプラス変換し、伝達関数を作れば

P(s) = 1/(Ls+R)

となる。

例2.2 RCL回路

電源、コイル、抵抗、コンデンサが直列に並んでいるならば

Vin = L*di(t)/dt + R*i(t) + 1/C*int{i(t)}dt

という式が立つ。ここで入力u(t)をVin(t)、出力y(t)をコンデンサの電圧Vout(t)とすれば

u(t) = L*di(t)/dt + R*i(t) + y(t)

y(t) = 1/C*int{i(t)}dt

y'(t) = 1/C*i(t)
より
i(t) = C*y'(t)

よって

u(t) = L*C*y''(t) + R*C*y'(t) + y(t)

ラプラス変換し伝達関数にすると

P(s) = 1/(LCs^2+RCs+1)


問題2-2

u(t) = Vin(t)
y(t) = q(t)
i(t) = y'(t)

Vin(t) = R*i(t) + L*i'(t) + 1/C*int{i(t)}dt

u(t) = R*y'(t) + L*y''(t) + 1/C*y(t)

P(s) = C/(CLs^2+CRs+1)

問題2-3-(1)
u(t) = Vin(t)
y(t) = i(t)

Vin(t) = R*i(t) + 1/C*int{i(t)}dt

u(t) = R*y(t) +1/C*`y(t)

U(s) = R*Y(s) + 1/C*1/s*Y(s) = Y(s)*(RCs+1/Cs)

P(s) = Cs/(RCs+1)

問題2-3-(2)

u(t) = Vin(t)
y(t) = Vout(t)

Vin(t) = R*i(t) + 1/C*int{i(t)}dt

y(t) = 1/C*int{i(t)}dt

y'(t) = 1/C*i(t)

i(t) = C*y'(t)

u(t) = C*R*y'(t) + y(t)

P(s) = 1/(CRs+1)


2-4 力学系のモデル(力の釣り合いによる導出)



力学系の微分方程式を求める際、以下のような運動方程式を用いる

直線運動
F(t) = M*z''(t)

回転運動
T(t) * J*θ''(t)

ここで、z,θは直線、角それぞれの変位であり、Jは慣性モーメント、Tはトルクである。

以下にちょっとした例を挙げる

(a) バネにより生じる力(トルク)

バネによる力は変位に比例するので

M*z''(t) = -k*z(t)

回転運動の運動方程式は

J*θ''(t) = -k*θ(t)

ただしkはバネ係数である。
となる。

(b) ダンパにより生じる力

ダンパによる力は直進運動、回転運動ともに変位速度に比例するので

M*z''(t) = -c*z'(t)
J*θ''(t) = -c*θ'(t)

となる。ここでcはダンパ係数である。

また、物体に働く摩擦力は粘性摩擦とクーロン摩擦の和で表されることが多いが、
クーロン摩擦を無視すれば粘性摩擦による力はダンパによる力と同じく、速度に比例する。
つまり

M*z''(t) = -c*z'(t)
J*θ''(t) = -c*θ'(t)

である。ここでcは粘性摩擦係数である。

例2.3 台車

先の粘性摩擦を考え、台車の直進運動を考えると、運動方程式は

M*z''(t) + c*z'(t) = f(t)

となるため、入力をf(t)とし、出力を台車の位置z(t)とすれば、

u(t) = c*y'(t) + M*y''(t)

という式が立つ。これをラプラス変換し、伝達関数にすると

P(s) = 1/(Ms^2+cs)

となる。

問題2-4

粘性摩擦を持つ水平駆動アームを考える。

J*θ''(t) + c*θ'(t) = T(t)

というトルク運動方程式がたつので、
入力をトルクT(t)、出力を回転角θ(t)とすると

u(t) = J*y''(t) + c*y'(t)

となるので伝達関数は

P(s) = 1/(Js^2+cs)

となる。

問題2-5

台車は

M*z''(t) + c*z'(t) = f(t)

入力がf(t),出力がz'(t)なので

f(t) = c*y(t) + M*y'(t)

よって伝達関数は

P(s) = 1/Ms+c


問題2-6

f(t) - c2*z'(t) -k*z(t) - c1*z'(t) = M*z''(t)

という式になるはず。
入力u(t) = f(t)
出力y(t) = z(t)
とすると

u(t) = c2*y'(t) + k*z(t) + c1*y'(t) + M*y''(t)

伝達関数は

P(s) = 1/(Ms^2+c2s+c1s+k)


以上の例で表した制御対象の微分方程式は線形であった。
そのため制御対象を伝達関数で表現することが出来た。
しかし、一般に制御対象の微分方程式は非線形となる。

例として、非線形な制御対象である垂直駆動アームを考える。


アームの基準位置からの角度の変位をθ、アームに加わるトルクをτ(t),アームの質量をM、軸から重心までの長さをl
慣性モーメントをJ、軸の粘性摩擦係数をcとする。
この時、重力Mgのアームに垂直な成分はMg*sinθ(t)であるため、アームにかかる重力トルク(力のモーメント)は

M*g*sinθ(t)*l

である。したがって運動方程式は、トルクに摩擦と重力による反発を加味したものが実際の運動となるので

τ(t) - c*θ'(t) - M*g*l*sinθ(t) = J*θ''(t)

となる。
したがって入力をトルク、出力を変位とすると

u(t) = J*y''(t) + c*y'(t) + M*g*l*siny(t)

となる。これは非線形微分方程式である。
このままでは伝達関数で表現することが出来ないため近似的に線形化することを考える。

y(t)=y_eの近傍で振舞うと仮定する。

y(t) = y_eでアームが静止しているときは、操作量の式は

u_e = M*g*l*siny_e

となる。このような、動的システムの動きが落ち着くような点(y_e,u_e)を平衡点と呼ぶ。
また、y(t) = y_eのまわりでsiny(t)をテイラー展開し1次までの項で近似すると、

siny(t) ≒ siny_e + d(siny(t))/dy(t)|(y(t)=y_e)*(y(t)-y_e)

となるため結局

siny(t) = siny_e + cosy_e*(y(t)-y_e)

となる。この近似は、曲線siny(t)を(y_e,siny_e)における接戦で近似することに相当している。

y2(t) = y(t) - y_e
u2(t) = u(t) - u_e

とすると

J*y2''(t) = J*y''(t)

これは微分すると定数y_eが消えるため。

これによって

J*y2''(t) = -c*y2'(t) - M*g*l*siny(t) + u2(t) + u_e

となり、

siny(t)を近似すると

J*y2''(t) = -c*y2(t) - M*g*l*(siny_e+cosy_e*y2(t)) + u2(t) + u_e

u_e = M*g*l*siny_e
なので

u2(t) = J*y2''(t) + c*y2'(t) + M*g*l*cosy_e*y2(t)

という線形微分方程式の形になる。

ここからラプラス変換し、伝達関数を作ると

P(s) = 1/(Js^2+cs+Mglcosy_e)

となる。ここでy_e=0とすると、

u_eも0となるので

y2(t) = y(t) - y_e
u2(t) = u(t) - u_e

より、u(t)からy(t)への伝達関数が作れ、

P(s) = 1/(Js^2+cs+Mgl)

となる。

最初の近似が何言ってるかわからない!


まとめ

2-3

電気回路の話。回路方程式をキルヒホッフの法則とそれぞれの素子に関する電圧、電流との関係から導く。

素子の関係

i(t) = d(q(t))/dt (電流=電荷の時間微分)
v(t) = R*i(t)   (電圧=抵抗*電流)=抵抗
v(t) = 1/C*int{i(t)}dt (コンデンサの電圧=容量の逆数*電流の積分)=コンデンサ
v(t) = L*di(t)/dt (電圧=インダクタンス*電流の微分)=コイル


キルヒホッフの法則

1.ある電気回路の節点において、流れ込む電流と流れだす電流は等しい。
2.電気回路の中の任意の閉路において、電圧の変化の総和は0になる。


2-4

力学系のモデル。

回転系、直進系それぞれの運動方程式から入力と出力の関係を求める。
また、多くの場合非線形微分方程式となるため、なんとかして線形に近似する。


わからないところ

2-4

y_eの近傍で振舞うってどういうこと?y(t)がy_eの近傍でほとんど変化しないってこと?
それって意味あんの?しかも出力だし。どういう仮定なんだろうか。
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