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制御工学その8

3.2 過渡特性と定常特性



3.2.1 ステップ応答における過渡特性の指標

システムの時間横刀が落ち着くまでの時間を「過渡特性」という。
ステップ応答の過渡特性の指標には以下のものがある。

立ち上がり時間 T_r : ステップ応答が定常値の10%から90%の値になるまでの時間
遅れ時間 T_d : ステップ応答が定常値の50%になるまでの時間
整定時間  T_s : 応答が定常値の±S%になるまでの時間。Sには5,2,1のように選ばれることが多い。
オーバーシュート A_max : 応答の最大ピーク値と定常値の差であり、 A'_max = Y_max/Y_∞ *100 のようにパーセンテージで表されることが多い。
行き過ぎ時間 T_p : 最初のピーク値に達するまでの時間。
減衰率 λ : i番目の行き過ぎ量とi+1番目の行き過ぎ量の比 A_i+1/A_iであり、対数で表されることもある。

過渡特性は、どれだけシステムの応答が速いかという速応性、システムの応答の振れがどれだけ小さいかという安定性(減衰性)に大別できる。
上記の指標を分類すると

速応性
 ・立ち上がり時間
 ・遅れ時間
 ・行き過ぎ時間
 ・整定時間

安定性
 ・オーバーシュート
 ・減衰率
 ・整定時間


3.2.2 定常特性

十分時間が経過したあとの時間応答の特性を「定常特性」という。
時間応答y(t)がある値に収束するのであれば

lim[t→∞]{f(t)} = lim[s→0]{s*f(s)}

である。これをラプラス変換における最終値の定理という。以下証明

f(t) → f(s)より

df(t)/dt → s*f(s) - f(0)

ラプラス変換の式に当てはめると

int[0→∞]{df(t)/dt*e^-st}dt = s*f(s) - f(0)

ここで最終値lim[s→0]を考えると

lim[s→0]{int[0→∞]{df(t)/dt*e^-st}dt} = lim[s→0]{s*f(s) - f(0)}

= int[0→∞]{df(t)/dt*1}dt = lim[s→0]{s*f(s) - f(0)}

左辺の積分を約分でf(t)の積分に変更して

= int[f(0)→f(∞)]{1}df(x) = lim[s→0]{s*f(s) - f(0)}

= f(∞) - f(0) = lim[s→0]{s*f(s)} - f(0)

よって

lim[t→∞]{f(t)} = lim[s→0]{s*f(s)}

である。
特にここで、ステップ入力u(t) = 1/sを考えれば

lim[t→∞]{f(t)} = lim[s→0]{s*P(s)*1/s} = lim[s→0]{P(s)}

となる。つまり、ステップ応答の定常地は

y_∞ = P(0)

となる。

例をスキップして問題3.5

(1) P(s) = s+1/s+2のとき定常値は1/2
(2) P(s) = 2/(s+1)^10のとき定常値は2


3.3 一次及び二次遅れ系の過渡特性と定常特性



3.3.1 一次遅れ系

一次遅れ系のステップ応答を求め、その過渡特性、定常特性について説明する。
一次遅れ系は

P(s) = K/(1+Ts)

で表されるものである。ここにステップ入力を加えると

Y(s) = P(s)U(s) = K/(1+Ts)*1/s

となり,部分分数分解すると

K(1/s - T/(s+1/T))となる。

これを逆ラプラス変換すればステップ応答となり、

y(t) = K(1 - e^(-t/T))

となる。
T>0の時は収束するため、ステップ応答は収束し、定常値K。逆にT<0のときはe^-t/Tが発散するため、システムは不安定になる。
また、Tが小さいほどe^-t/Tの減少速度が大きいため、システムの速応性はよくなる。

ここで、y(t)を時間微分すると

y'(t) = K/T*e^(-t/T)

である。そのため、y(t)の初速度はK/Tである。また、T=tとすると、

y(t) = (K - e^-1) = K*0.632

となるため、つまり時定数Tは定常値の63.2%になるまでの時間だと考えることが出来る。

以上より、一次遅れ系の特性をまとめる。

・一次遅れ系の安定性は時係数Tによって定まり、T>0の時安定、T<0のときふあんていである。
 また、T>0の時のステップ応答は振動がなく、オーバーシュートも生じない。
・一次遅れ系のステップ応答の速応性は時定数Tによって定まり、Tが小さいほど速い。
 また、T=tのとき定常値の63.2%となる。


問題3.6

一次遅れに対するインパルス応答は

K/1+Ts * 1 を逆ラプラス変換し、 K/T*e^(-t/T)となる。図略

問題3.7
RL回路で、

u(t) = e(t),y(t) = i(t)とすると問題は

u(t) = L*y'(t) + R*y(t)となり

P(s) = 1/Ls+R
となる。これを一次遅れの標準形にすると

P(s) = (1/R)/(1+L/R*s)
となるので、時定数T = L/Rである。

ここでスイッチをオンにすると、

i(t) = y(t) = Y(s) = P(s)U(s)

ここでu(t) = E_0なのでU(s) = E_0/s

これはステップ応答*E_0なので

y(t) = E_0*1/R*(1 - e^-t/(L/R))

定常値は lim[s→0] * P(s)U(s) = E_0/R

となる。

このとき、時定数はL/RなのでRを大きくすればするほど時定数は小さくなり、速応性は良くなる。
Lを大きくすれば、時定数は大きくなるため、速応性は悪くなる。

問題3.8

この回路に対して、1Vの電圧を与え、定常地が0.02で63.2%に達するまでの時間が0.004[s]であった。

E_0/R = 0.02で、E_0は1なので

1/R = 0.02
R = 50

T = L/Rより

0.004 = L/50

L = 0.2

となる。

まとめ

3.2

過渡特性と定常特性を示す指標について学んだ。
それらの指標は以下のものであり、

立ち上がり時間 T_r : ステップ応答が定常値の10%から90%の値になるまでの時間
遅れ時間 T_d : ステップ応答が定常値の50%になるまでの時間
整定時間  T_s : 応答が定常値の±S%になるまでの時間。Sには5,2,1のように選ばれることが多い。
オーバーシュート A_max : 応答の最大ピーク値と定常値の差であり、 A'_max = Y_max/Y_∞ *100 のようにパーセンテージで表されることが多い。
行き過ぎ時間 T_p : 最初のピーク値に達するまでの時間。
減衰率 λ : i番目の行き過ぎ量とi+1番目の行き過ぎ量の比 A_i+1/A_iであり、対数で表されることもある。

上記の指標を分類すると

速応性
 ・立ち上がり時間
 ・遅れ時間
 ・行き過ぎ時間
 ・整定時間

安定性
 ・オーバーシュート
 ・減衰率
 ・整定時間

の2つの性質を表す指標となる。

また、応答の定常特性は最終値の定理より

lim[t→∞]f(t) = lim[s→0]s*f(s)

と求めることが出来、特にステップ応答の場合、

y_∞ = P(0)

である。

3.3

一次遅れ系の特性について学んだ。
一次遅れ系は

P(s) = K/1+Ts

という形で表されるもので、Tを時定数という。
一次遅れ系の特性を以下にまとめると(転載)

・一次遅れ系の安定性は時係数Tによって定まり、T>0の時安定、T<0のときふあんていである。
 また、T>0の時のステップ応答は振動がなく、オーバーシュートも生じない。
・一次遅れ系のステップ応答の速応性は時定数Tによって定まり、Tが小さいほど速い。
 また、T=tのとき定常値の63.2%となる。


わからないところ

あんまない。やってることが簡単でいい。
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