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制御工学その10

3.4 極と零点



3.4.1 極と安定性

簡単のため、伝達関数P(s)の極が互いに異なる実数a_iと複素数α_i±ωiだとすると

y(t) = A_0 + Σ[i=1:N]{A_i*e^(a_i*t)} + Σ[i=1:M]{B'_i*e^(α_i*t)*sin(ω_i*t+φ_i)}

となる。計算略。というかどうでもいい

ここから、t→∞でy(t)が収束するには、a_iとα_iが共に負であれば良いことがわかる。

つまり

「伝達関数の極の実部がすべて負であれば、その時に限りシステムは安定する。」

ということである。この時実部が負である極を安定極、正である極を不安定極という。

問題3.11

(1) P(s) = 1/(s+1)(s+2)

極が-1.-2なので安定

(2) P(s) = s+1/(s-1)(s+2)

極が1,-2なのでふあんてい

(3) P(s) = 1/s^2-2s+2

極が 1±iなので不安定

(4) P(s) = s-1/(s+1)(s^2+2s+2)

極が -1,-1±iなので安定


3.4.2 極と過渡特性

では極の値がどのように過渡特性に影響を与えているかをまとめる。
2次遅れ系を例に取ると

・極の実部が負側に大きくなると、減衰性が向上する
・極の虚部が大きくなると、振動する周期が短くなる

ということが言える。

このことは、一般的なシステムにも言えるので、システム設計の時にはこの関係を考慮する必要がある。

次に、システムの振る舞いを支配する極について述べる。
例えば

P(s) = 1/(γs+1)(s+1)

という伝達関数を考える。これに対するステップ応答は

y(t) = 1 - 1/(1-γ)*e^-t - + γ/(1-γ)*e^(-t/γ)

である。この時、ガンマが十分小さければ、P(s)の極-1/γに関するモードe^(-t/γ)は
もうひとつの極-1に対するモードe^-tに比べて速く0に収束していく。
そのため、極1に対するモードe^-tがシステムの振る舞いに対して支配的になっていくのである。
このような、システムの振る舞いを最も支配している極を代表極という。


3.4.3 零点と過渡特性

伝達関数の零点がシステムの応答にどのように影響するかを考える。

P(s) ks+2/(s+1)(s+2)

ここで零点は-2/kである

という伝達関数のステップ応答を考える。
ステップ信号をかけて逆ラプラス変換すると

y(t) = 1 + (k-2)*e^-t + (1-k)*e^-2t

となる。これをtで微分すると

y'(t) = (2-k)*e^-t + (2k-2)*e^-2t

t=0のときy'(t) = kとなるため、
零点がz>0のとき、つまりk<0のとき、y'(0) < 0となり、逆ブレを起こすことがわかる。

また、零点z = -2/kが極-1または-2に非常に近い時、極と零点が相殺されて零点の影響がほとんど現れない。
このような、接近した極と零点の組みをダイポールという。

さらに、零点が-1
実部が正であるような零点を不安定零点という。不安定零点を持つシステムとしては、倒立振子システムなどが知られている。


まとめ

3.4.1

伝達関数の極に焦点を当てて、システムの振る舞いを調べた。
結論からいうと

「伝達関数の極の実部がすべて負であれば、その時に限りシステムは安定する。」

である。
この時実部が負である極を安定極、正である極を不安定極という。


3.4.2

極が過渡特性に与えている影響を調べた
2次遅れ系を例に取ると

・極の実部が負側に大きくなると、減衰性が向上する
・極の虚部が大きくなると、振動する周期が短くなる

という結果となり、これは一般的なシステムにも言える(らしい。)


3.4.3

今度は、零点が振る舞いに与える影響について触れた。
零点の値によっては、y'(0) < 0となり、逆ブレを起こすことがわかる。

また、零点が極に非常に近い時、極と零点が相殺されて零点の影響がほとんど現れなくなり、この接近した極と零点の組みをダイポールという。
さらに、零点が-1
実部が正であるような零点を不安定零点という。不安定零点を持つシステムとしては、倒立振子システムなどが知られている。


わからないところ

今回は知識のみっぽいのであとに残そう。
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