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力学その6

4-5 太陽の引力から惑星の運動を導くこと

太陽を原点とする極座標において、惑星の位置を(r,φ)とする。
惑星の質量m,太陽の質量Mとすれば、惑星に働く太陽の引力は

f(r) = -G*Mm/r^2

であった。

また、惑星の運動方程式は

rに関して

r'' - r*φ'^2 = -G*M/r^2

φに関して

r^2*φ' = h (面積速度一定)

とかける。
ここでもし上のニ式を積分(微分方程式を解く)すれば
r = r(t),φ = φ(t)の2式を得る。
ここで、時間tを消去すれば、
r = r(φ)という形で軌道が得られる ……本当かな?

実際に軌道を知るには次の方法が用いられる。


軌道

軌道だけが求めたいならば、次のようにする。
まず、rはφを通してtの関数とする(r = r(φ)の形)

dr/dt = dr/dφ * dφ/dt = h/r^2 * dr/dφ (r^2*φ'=hより)

ここで

u = 1/rとおく。

du/dr = -1/r^2であるから

dr/dt = -h * du/dr * dr/dφ

となる。
整理すれば

dr/dt = dr/dφ*φ' = -h*du/dφ

となる。
さらに時間で微分すると

d^r/dt^2 = d(-h * du/dφ)/dt

du/dφ = xとすると
dx/dφ = d^2u/dφ^2

dx/dt = dx/dφ*dφ/dt

なので

r'' = d^r/dt^2 = -h*d^2u/dφ^2*φ' = -h^2/r^2*du^2/dφ^2 (やっぱりr^2*φ'=hより)

となるのでさっきの運動方程式

r'' - r*φ'^2 = -G*M/r^2



-h^2/r^2*du^2/dφ^2 - r*(h/r^2)^2 = -G*M/r^2

となり、整理すると

du^2/dφ^2 + 1/r = G*M/h^2

となる。u = 1/rなので結局これは

du^2/dφ^2 + u = G*M/h^2

という線形微分方程式となる。
これを解くと、uは一般解(A*cos(φ-φ_0))を持つ。また特殊解はGM/h^2である。

つまりuは

u = A*cos(φ-φ_0)+GM/h^2 (A≧0)

である。

u = 1/rなので

r = 1/A*cos(φ-φ_0)+GM/h^2

これは円錐曲線にすることができる。
つまり

l = h^2/GM , ε = h^2/GM*Aとすれば

r = l/1+εcos(φ-φ_0)

である。ε<1のとき楕円、ε=1のとき放物線、ε>1の時双曲線である。
εは離心率で、ε=0の時は円である。

なお、φ_0は楕円の長軸の向きを表している。向きに等しければφ_0 = 0である。
楕円軌道は大体φ_0 = 0で表される。


周期

周期Tは楕円の面積を面積速度で割ればよかった。
つまり

T = πab/(h/2)である。
ここで
ε = sqrt(a^2-b^2)/a
a = l/(1-ε^2)
h = sqrt(GM)*l
であったので

T = πab/(h/2) = 2π*sqrt(a^3/GM)

となる。両辺を二乗すれば

T^2 = 4π^2*a^3/GM

となるので

T^2 と a^3の比例が導かれる。


エネルギー積分

rに対する運動方程式は実際には

mr'' = mrφ'^2 - GmM/r^2

である。右辺第一項は遠心力である。
面積速度一定式を使ってφを消すと (r^2*φ'=h)便利

mr'' = mh^2/r^3 - GmM/r^2

そこで両辺にr'を掛けると

m/2*d(r'^2)/dt = (mh^2/r^3 - GmM/r^2)*dr/dt

dtを消去して

m/2*d(r'^2) = (mh^2/r^3 - GmM/r^2)*dr

それぞれ積分すれば ……ここがやっぱりわからない?

mr'^2/2 = -mh^2/2r^2 + GmM/r + E(積分定数)

Eだけを右辺にすれば

m/2*(r'^2 + h^2/r^2) - GmM/r = E(積分定数)

となる。ここでφを復活させれば

左辺第一項は運動エネルギーの式

m/2*(r'^2+r^2φ'^2)

で、第二項も万有引力の位置エネルギー

U = -G*mM/r

である。
したがってこれは万有引力に対するエネルギー保存則の式であることがわかる。


円軌道

特に円軌道の場合はr方向への変化は起こらないため

r' = 0
半径をr_0とすると
先の運動エネルギーの式は

mr_0*φ'^2 = GmM/r_0^2

円軌道の速度v_0は角速度ωしか存在しないので r_0*φ'

つまり
v_0^2 = r_0^2*φ'^2 = GM/r_0

となり、運動エネルギーは

K = 1/2*m*v_0^2 = 1/2*GmM/r_0

位置エネルギーは変わらず

U = -GmM/r_0

なので、全エネルギーE=K+Uは

-1/2*GmM/r_0

となりちょうど位置エネルギーの半分である。Eが負になるのは万有引力のポテンシャルが負だからである。……(つまり中心むきってこと?)
この式から半径が大きければ大きいほど速度が遅いということがわかる。つまり、太陽から遠いほどゆっくり動いているのである。


軌道の形とエネルギーと面積速度の関係

エネルギーが等しくても、円軌道でも楕円軌道もあり得る。同じエネルギーの運動でも面積速度が違えば異なる軌道になる。
これを調べる。

近日点について、エネルギーと面積速度の関係をみる。
近日点はr' = 0であるので、近日点のr = r_mとすれば

E = mh^2/2r_m^2 - GmM/r_m = mh^2/2r_m(1/r_m = 2GM/h^2)

となる。ここで楕円の式

r = l/(1+ε*cosφ)

を用いれば、近日点はcosφ = 1なので

r = l/1+ε

となる。また先程惑星の軌道について求めた際、

l = h^2/GM

であったのでこれを代入すると

E = mh^2/2lr_m*(ε-1) = mh^3/2l(ε^2-1)

= mG^2M^2/2h^2*(ε^2-1)

となる。すなわち、楕円の形を決める離心率εは

ε^2 = 1 + 2h^2*E/mG^2M^2

となり、面積速度h/2及びエネルギーEによって定まることがわかる。



面積速度一定の法則とエネルギー保存則より、r方向の運動方程式を導く。

面積速度一定式は

r^2*φ' = h

エネルギー保存則は

m/2*v^2 + U = E

今回は極座標を用いているので

m/2*(r'^2+r^2*φ'^2) + U(r) = E

いつもどおりφを消して

m/2*(r'^2+h^2/r^2) + U(r) = E

これをtで微分する。この時dU/dt = dU/dr*dr/dtとなるので

m(r'r''-h^/r^3*r') + dU/dr*r' = 0

r'は近日点以外では0ではないので、r'で割って

m(r''-h^2/r^3) = -dU/dr = f(r)

φを元に戻して

mr'' - mrφ^2 = f(r)

であり、運動方程式となる。


問題4-5-1

mh^2/r^2をポテンシャルU(r)とする。これをrで微分すると

-m*h^2/r^3となる。ここでφ' = h/r^2を用いると

-m*φ'^2*rとなる。φ'は角速度なので、これは遠心力である。

模範解答と違うな。なんだこれ?



4-6 惑星の位置の時間変化

太陽の引力を

f(r) = -mk/r^2 (r = GM)

遠くと、動径rに対するエネルギー積分は

m/2*r'^2 - mk/r + mh^2/2r^2 = E

となる。単純に位置エネルギー項を置き換えただけである。
ここで、第一項は運動エネルギー、第二項は太陽の引力の位置エネルギー、第三項は遠心力の位置エネルギーである。
上記の遠心力を含めた位置エネルギーは

W(r) = -mk/r+mh^2/2r^2

である。

先の式をr'^2について解くと

1/2*r'^2 = (E-W(r))/m

である。これをさらにr' = dr/dtについて解くと

dr/dt = ±sqrt(2/m*(E-W(r)))

である。実際にはE-W(r)>0のときのみの運動となる。
さらに、E<0の時はE-W(r)=0の2つの根r1,r2の間で往復運動が起こる。
つまり、このr1とr2は楕円軌道方程式の極地である。

楕円の式は

r = l/(1+εcosθ)

この極地を求める。θで微分すると

dr/dθ = -l*εsinθ/(1+εcosθ)^2

θ = 0,2πの時極値なので

楕円の極地は

r1 = l/(1+ε) = a(1-ε)
r2 = l/(1-ε) = a(1+ε)

である。

また、

W(r) = -mk/r+mh^2/2r^2

より、

E-W(r) = E + mk/r - mh^2/2r^2 = (2Er^2 + mkr - mh^2)/2r^2

である。これは右辺はr1とr2で0になり、E<0なので

2Er^2 + mkr - mh^2 = (-2E)(r-r1)(r2-r)

とかける。
したがって、dr/dtの式を変形して

dt = ±r/(sqrt(-2E/m)*sqrt((r-r1)(r2-r)))*dr

とかける。めんどくて計算してない。
ここで楕円と円の関係の時に導かれた式(4-2節参照)

r = a(1-εcosθ)

とおくと、

dt = ±a^2/sqrt(-2E/m) * ((1-εcosθ)*εsinθ)/sqrt(aε(1-cosθ)aε(1+cosθ))*dθ

= ±a/sqrt(-2E/m) * (1-εcosθ)dθ

となる。積分した後、t=0でθ=0とする(積分定数を求める)と、

t = a/sqrt(-2E/m) * (θ-εsinθ)

となる。周期Tはθが2πになるまでの時間なので

T = t(2π)-t(0) = 2πa/sqrt(-2E/m) (t(0) = 0)

平均角速度ωは2π/Tなので

ω = sqrt(-2E/m)/a

したがって角度のθの時間変化は

ωt = sqrt(-2E/m)/a * a/sqrt(-2E/m) * (θ-εsinθ) = θ-εsinθ

これをケプラーの方程式という。
この時のθは多分直接与えられるものではないものだろう。 ……ここ非常にきになる!!!

θをとおしていろいろわかるらしいけど。ただ真の角度φからθは計算できるのでいいのかも。

問題4-6-1

θ-ωt = εsinθとすると、εがすごい小さい時は

θ-ωt = 0

よって
r = a(1-εcosθ)
から置き換えて

r = a(1-εcosωt)

となり、これはrのtに関する式である。


まとめ

4-5
実際に運動方程式と太陽の引力から惑星の運動の式を算出する。
線形非斉次微分方程式を解くことで求まる。正直難しかった。

4-6
エネルギー積分の式から、tに関するθの式と、rに関するθの式を導出する
それにより、rとtの関係を導くことが出来る。

今日の分からないところ


4-5
r = r(φ)という形の式は本当に軌道なのか?
m/2*d(r'^2) = (mh^2/r^3 - GmM/r^2)*dr
両辺で微小単位が異なる場合の積分についてまだ公理というか法則が分かっていないと思う。

Eが負になるのは万有引力のポテンシャルが負だからである というのはつまり、力の向きが原点(中心)むきであるということ?

問題4-5-1の自力解答はあってるのか?
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