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力学その7

4-7 球状の物体とポテンシャル

地球の密度は一様ではない。その密度は、大体中心からの距離の関数である。
このように密度が球対称(質量分布が球対称な物体の全質量をMとし、この物体の外で
中心からr距離においた質点をmとすると引力は

f = -GMm/r^2

である。簡単にいうと、中心に全質量が集まった時と等しい。なぜか。

球内部のある微小体積について、万有引力の式を用いて積分することを考える。

球の中心OからRの距離の微小部分Qを考え、その体積をdVとする。
そこの密度は距離Rの関数でρ(r)とする。この部分が質量mの質点pに対し、与える力は

-Gm*ρ(r)dV/s^2 * cosα

ここで、αは質点を中心とした時のQと球の中心Oの間の角度である。

また、中心とQの間のx軸角度をθ、y軸角度をφとすると(R,θ,φ)は極座標である。
それを用いて体積dVは

dV = Rsinθdφ * Rdθ * dR = y方向 * x方向 * 中心方向

つまり

dV = R^2*sinθ*dRdθdφ

となる。またO,Q,pの関係から

cosα = r-Rcosθ/s

である。この二つを用いて全体の引力の成分を置き換えると

Gm*ρ(r)*R^2*sinθ*dRdθdφ*(r-Rcosθ)/^3

となる。これを全方向に積分すれば引力の合計となるので

f(r) = -Gm*int[R_0-0]{dR}*int[π-0]{dθ}*int[2π-0]{dφ} * (r-Rcosθ)/s^3 * ρ(R)*R^2*sinθ

である。ここで不思議な魔法を使って

U(r) = -Gm*int[R_0-0]{dR}*int[π-0]{dθ}*int[2π-0]{dφ} *ρ(R)*R^2*sinθ/s

とおく。余弦定理よりsとrの関係は

s^2 = R^2 + r^2 - 2Rrcosθ

であるためR,θを止めてrで微分するとき

s*ds/dr = r - Rcosθである。

それを用いると、

-(r-Rcosθ)/s^3 = -1/s^2 * ds/dr = d(1/s)/dr

となるため

dU(r)/dr = -Gm*int[R_0-0]{dR}*int[π-0]{dθ}*int[2π-0]{dφ} *ρ(R)*R^2*sinθ/s

-dU(r)/dr = -Gm*int[R_0-0]{dR}*int[π-0]{dθ}*int[2π-0]{dφ} *ρ(R)*R^2*sinθ * d/dr * 1/s = f(r)

である。

これは普通にU(r)を置換微分してもわかる。

dU(r)/dr = dU(r)/ds*ds/drであるため

dU(r)/ds = Gm*int[R_0-0]{dR}*int[π-0]{dθ}*int[2π-0]{dφ} *ρ(R)*R^2*sinθ/s^2

ds/dr = (r - Rcosθ)/sなので

dU(r)/dr = dU(r)/ds*ds/dr = Gm*int[R_0-0]{dR}*int[π-0]{dθ}*int[2π-0]{dφ} *ρ(R)*R^2*sinθ/s^3 * (r - Rcosθ) = -f(r)

である。ゆえにU(r)がポテンシャルであることが導かれた。
3-9節の保存力の合計がポテンシャルの和であることから
つまりこれを積分を計算すれば総ポテンシャル=位置エネルギーが導かれる。

最初のU(r)を計算する。
各積分について、θはsがθの関数であるため計算しにくいが

sds = Rrsinθdθ

を利用して置換積分すればよい。

すると最終的には

U(r) = -Gm/r*4π*int[R_0-0]ρ(R)*R^2*dR

が残る。計算しづらいが、

4π*int[R_0-0]ρ(R)*R^2*dRが球の全質量である(また魔法か?)事を考えれば

U(r) = -GmM/r

となり、したがって求める引力は

f(r) = -GmM/r^2

となる。これはつまり、全質量が中心に集まったのと同じである。

例題1

2つの球の各部分をa,b,c……α,β,γとする質量はそれぞれm_a,m_αなどとする

2つの位置エネルギーの和は、各微小部分の位置エネルギーの和なので

-Gm_a(m_α/r_a_α+m_β/r_a_β) -Gm_b(m_α/r_b_α+m_β/r_b_β) -……

となる。このとき括弧の中はaと玉2の間の力の合計なのでこれは玉2の中心との力と置き換えることが出来

-Gm_a*m2/r_a_2となる。これにより最初の式は

-G{m_a*m2/r_a_2 + m_b*m2/r_a_2 + ……

となる。これは玉2と玉1の部分の間の力の合計なので、玉1の中心との力に置き換えることが出来るため結局

-Gm1*m2/r_1_2

となり、結局2つとも中心に集まってると考えても同じである。


球殻内部のおはなし

ある球殻の単位面積の密度をρとすれば、球殻によるポテンシャルは、

U(r) = -Gm*int[R_0-0]{dR}*int[π-0]{dθ}*int[2π-0]{dφ} *ρ(R)*R^2*sinθ/s

から中心方向への積分を外して、

U(r) = -G*ρ*R^2*int[π-0]{dθ}*int[2π-0]{dφ} *sinθ/s (m=1とする)

である。計算すると

U(r) = -4πρGR

となり、これは一定である。ポテンシャルが一定なので、
f(r)は0、つまり、球体内部では、球殻からの万有引力は打ち消し合って0になるということがわかる。

例題2

中心からの位置をxと置くと、働く力は結局xより内部の球からの万有引力のみとなるので

f = -G*m*M_x/x^2となる

ここでM_xは半径xの球なので密度をρとすれば、M_xは

4/3πx^3*ρとなり、つまり

f = -G*m*ρ*4/3π*x

となり、これは単振動の式である。


問題4-7-1

地表での引力は

mg = -G*m*M/Re^2と表せる。このときMは地球の質量である。

また、r地点での引力ポテンシャルは

V(r) = -G*m*M/r

である。最初の式をMについてといて代入すれば

V(r) = -m*g*Re^2/r

が得られる。

問題4-7-2

地球の引力のポテンシャルは

U = -GM/Rである。

仕事は力×移動量なので

-dU/dr * (無限大-R0)である。
結局

W = GM/R_0である。
これを最初の運動エネルギーのみで与えるには

1/2*v_0^2 > GM/R_0

R_0は地上であり地球の半径なので、重力加速度gについて
g = -G*m*M/R_0^2であり、mは単位質量で1なので

1/2*v_0^2 > g*R_0

v_0 > sqrt(2*g*R_0)

であり、結局11.2km/s

を求める。ここは詳しく説明が聞きたい。どうしても聞きたい。今までで一番重要かも?!!

キーポイント:運動エネルギーの増加は力のした仕事に等しい。


4-8 クーロン力による散乱

今回は中心力として反発する力を扱う。
例えば、床に立つ円柱に向かってビー玉を投げると弾き飛ばされる。
このように、反発力のために衝突した物体が別の方向に飛ばされることを散乱という

電気を帯びた小さな玉同士の間の力は、電気量の積に比例し、距離の二乗に反比例する。
まるで万有引力である。
これをクーロンの法則といい、静電力はクーロン力とも呼ばれる。
式自体は万有引力と同じであるが、同じ種類の電気の間には反発力が働く。

つまり式は

f(r) = C/r^2となる。
Cは比例定数であり、電気量の積がどうのこうのに関係してると思う。?

今回は反発力なので、Cは正でありポテンシャルもやっぱり

U(r) = C/r

である。ラザフォード先生がα線と金属原子の間に見つけた反発をラザフォード散乱という。
このとき、α線の中の電子に比べて、金属原子は非常に重たいので、金属原子は不動の点と考えている。

質量mの質点が不動の中心からrの2乗に反比例する力を受けて運動する場合、

係数Cをmkとおく。

C = mk k>0

運動方程式は惑星の時と同じで

r'' - r^2φ' =k/r^2

r^2φ' = h

とすると、軌道の式も惑星と同じで

u = 1/rとして

du^2/dt + u = -k/h^

となる。
この解は

u = Acos(φ-φ_0)-k/h^2

これも惑星の時と同じ。なのでrは円錐曲線となる。

r = l/εcosφ-1

ただし、

l = h^/k
ε^2 = 1+2h^E/mk^2

となる。εのしきはエネルギーの式より導いたもの。やっぱり惑星と同じ。

ただし、εは1より大きいので、これは双曲線の式である。

双曲線の左の焦点に反発力の中心があるとき

cosΦ = c/a = 1/ε
を満たすような角度φ = Φが軌道の漸近線である。
焦点Fを通って漸近線に平行な直線と漸近線の距離をpとする。
これを衝突パラメータという。
十分な遠方を考えると、U=0なので

E = 1/2*mv_0^2

また面積速度h/2は

v_0dt*p*1/2(三角面積)/dt

なので

h/2 = v0p/2

h = v0*p

となる。

tan^2θ = 1/cos^2 - 1

より

tan^2Φ = ε^2 - 1

tanΦ = sqrt(ε^2 -1) = sqrt(2h^2E/mk^2) = h*v_0^2/k

散乱角は Ω = π-2Φ

cotΩ/2 = 1/tanΩ/2 = tanΦ

これは図形より推測できるため

散乱角Ωと衝突パラメタp,v0の関係として

cotΩ/2 = v0^2*p/k

が得られる。


問題4-8-1

散乱角をΩとする
はじき出される角度について、sinφ = P/R

φ+Ω/2 =π

より
sin(Ω/2-π) = P/R

よって
cosΩ/2 = P/R



まとめ

4-7

今まで一様密度と考えた球に対して
質量分布まで考慮して万有引力の導出を行った。
密度が距離の関数で表されるならば、そのまま微小体積で積分すればいい。
また、球体内部では、内部よりも遠い球殻部からの万有引力は互いに打ち消しって0になる。

4-8

万有引力は向心力だったのに対し、反発力であるクーロン力を取り上げた。
反発力の場合、離心率が1より大きくなるため、軌道の式は双曲線となる。
ちょうどこれは物がぶつかって違う方向に飛んでいくときの式である。


今日の分からないところ。

4-7

いくつか魔法があった

π*int[R_0-0]ρ(R)*R^2*dRが球の全質量である

とか

U(r) = -Gm*int[R_0-0]{dR}*int[π-0]{dθ}*int[2π-0]{dφ} *ρ(R)*R^2*sinθ/s

とか。後者は積分すれば出てきそう。積分が難しそうだけど。

あとは、問題4-7-2について、仕事と運動エネルギーの関係についての詳しい説明が聞きたい。


4-8

ちらっと言われた比例係数Cと電気量についてちょっと気になる。電磁気学でやるのかな
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