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力学その8

角運動量

5-1 角運動量と力のモーメント

平面上の運動

m*dv_x/dt = F_x
m*dv_y/dt = F_y

この2式にそれぞれyとxを掛けて差を作る。
すると左辺は

x*m*dv_y/dt - y*m*dv_x/dt

となる。これは微分の積の公式より

d(x*v_y - y*v_x)/dt

とすることが出来る。
よって

d(mx*v_y - my*v_x)/dt = xF_y - yF_x

となる。
この時左辺には運動量

L = m(x*v_y - y*v_x) = x*P_y - y*P_x ……P_x =m*v_x

が現れる。
また右辺には、力に関する量

N = xF_y - xF_x

が現れる。次元的にもこれは何かまだわからない。

これらの意味は極座標を用いると分かりやすくなる。

x = rcosφ , y = rsinφ

のいつもの式で、速度もいつもの
速度vとx軸がなす角をφ_vとすれば

v_x = v*cosφ_v
v_y =v*sinφ_v

である。なので

x*v_y - y*vx = r*v*sin(φ_v-φ)

となる。これは、原点から、質点の位置を通るベクトルvにおろした垂線の長さr_pと
速度との積であり、Oに関する速度のモーメントと読んでもいい量である。  モーメントについてもう少し詳しく?
さらに運動量 p = mvを用いれば

L = m(x*v_y-y*v_x) = m*v*r_p = P*r_p

となる。これは原点に関する運動量のモーメントであり、原点に関する質量の角運動量と呼ばれる。ここ大事。

また、力Fがx軸となす角をφ_Fとすれば、同様に

xF_y - yF_x = r*F*sin(φ_F-φ)

となる。原点から力の作用線におろした垂線の長さとのr_Fと力Fとの積である。
これを原点に関する力のモーメントと呼ぶ。ここで大事なのは、いずれも長さ(スカラー)との積であることである。

角運動量LとNを用いれば

dL/dt = N

が得られる。すなわち、「角運動量の時間変化は力のモーメントに等しい。」
上の法則はxy平面上の任意の点に対して成り立つ。特に、外力のモーメントが0なら、角運動量は一定に保たれる。

極座標を用いれば、

v_x = r'*cosφ - φ'r*sinφ
v_y = r'*sinφ + φ'r*cosφ

であるため

x*v_y - y*v_x = r^2*φ'

となる。これは面積速度h/2の2倍である。これを用いれば

L = mr^2φ'

となり、角運動量Lが面積速度の2倍に質量をかけたものに等しいことがわかる。
質点にただひとつの中心力が作用しているときはその力の中心を原点にとると、r_Fが常に0(同じ点)となる。
よって、力の中心に関する角運動量は一定に保たれるので(モーメント=0)、面積速度も一定に保たれることがわかる。
すなわち、4節で扱った面積速度の法則は、角運動量保存の法則と同じである。

問題1

質点に力が作用しないならばvは一定なので
r_p*vも一定である。


5-2 角運動量とベクトル

次は、質点の運動を三次元で考える。

前節と同様に、

d(m*(yv_z-zv_y))/dt = yF_z - zF_y
d(m*(zv_x-xv_z))/dt = zF_x - xF_z
d(m*(yv_x-xv_y))/dt = yF_x - xF_y

という三つの式が導かれる。これらはそれぞれ式中に現れない軸に関する力のモーメントである。
つまり

L_x = m*(yv_z-zv_y) = y*P_z - z*P_y
L_y = m*(zv_x-xv_z) = z*P_x - x*P_z
L_z = m*(yv_x-xv_y) = y*P_x - x*P_y

となる。ここでP_x = m*v_xであり、運動量の各軸への成分である。

N_x = yF_z - zF_y
N_y = zF_x - xF_z
N_z = yF_x - xF_y

と書けばそれぞれLのt微分とNの式が導かれる。

dL_x/dt = N_x ……

ここで(L_x,L_y,L_z)および(N_x,N_y,N_z)をそれぞれベクトルとすれば

dL/dt = N

とかける。このときLを角運動量ベクトル、もしくは単に角運動量という。 ……あたりまえだが、この時角運動量はベクトルである。前節で行った時も一応ベクトルだが。
Nは力のモーメントを表すベクトルである。
特に外力のモーメントが0の時は角運動量Lは保存される。これを角運動量保存の法則という。

例題1 + 問題1

ある点に関する角運動量Lの方向が不変な場合、質量の運動は一つの平面内で行われる。
Lの方向をz軸方向とする。すると角運動量のベクトルは

(L_x,L_y,L_z) = (0,0,a) ここでa≠0

となる。するとLの各成分の式より

L_x = y*P_z - z*P_y = 0
L_y = z*P_x - x*P_z = 0


これらを合成すると、(第一式にxをかけ、第二式にyをかけて加える)

xL_x + yL_y = xyP_z - xzPy + yzPx - xyPz = 0

よって

yzPx - xzPy = z(y*P_x - x*P_y) = 0

となる。これが0になるためにはzか(y*P_x-x*P_y)のどちらかが0でなければならない。これを条件1とする。

他方で、

L_z = y*P_x - x*P_y ≠ 0

より、

(y*P_x-x*P_y)は0では無いので、必然的にz = 0でなければならない。

つまり、質点はつねにz = 0であり、z軸を含みz軸と平行な平面z= 0の上にある。


まとめ

5-1
角運動量についての導入を行った。
ある運動に対して、原点から速度ベクトルへの垂線の長さと運動量の積を角運動量という。
ベクトルの垂線の長さが長いほど大きくなる量と考えられる。

また、原点から力の作用線ベクトルへの垂線の長さと力の積を力のモーメントという。
この二つの量の間には

d(角運動量)/dt = 力のモーメントという関係がなりたつ。
また、角運動量は面積速度に比例する。

5-2
前節の内容を3次元に拡張した。前節扱ったある平面に対する角運動量、力のモーメントは
それぞれの軸に対する角運動量・モーメントとなり、3次元ならx軸,y軸,z軸のそれぞれを成分として持つ
角運動量ベクトルL=(L_x,L_y,L_z)と力のモーメントベクトルN=(N_x,N_y,N_z)を考えた。

これらは前節と同じような性質を持ち、外力のモーメントが0の場合は角運動量が一定である。
これを角運動量保存の法則という。


わからないところ

5-1
高校の物理でやったモーメントという概念についてもう少し詳しい説明が欲しいなあ


感想
高校物理で触っただけの概念に対して、本気で目が向けられようとしている。
今回は導入なので量少なめというか、頭の中に各概念の領域を作ることが先決だろう。
この先の理解は大変そうだが、一度概念領域ができてしまえば戦えそうな。
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