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制御工学その26

なかなか時間が取れない。



7.1.4 ボード線図と安定余裕

閉ループ伝達関数のボード線図を描くことによって、ゲイン余裕・位相余裕を調べることが出来る。

ゲイン余裕とは、位相交差周波数ω_pcにおけるゲインが0をどれほど下回っているかであり、
位相余裕は、ゲイン交差周波数ω_gcにおける位相が-180°からどれほど下回っているかである。

そこで、ボード線図から簡単に読み取ることができる。図略。

7.2 PID制御の周波数領域における安定度



7.2.1 P制御の周波数特性

Pコントローラの周波数特性は、ゲインが

G = 20*log(10){kp},

位相が

P = 0

となるので、Pコントローラは閉ループ伝達関数のゲインを20*log(10){kp}倍にするが、位相には影響を与えない。
そのため、kpを大きくするに従って、ゲイン余裕、位相余裕が小さくなり、安定度が失われていく。

7.2.2 PI制御の周波数特性

PIコントローラ

C(s) = kp*(1+1/T_is)

の周波数特性を見る。

PIコントローラのゲインは、低周波領域(ω << 1/T_i)では-20[dB/dec]で減少し、
折点周波数 1/T_i を境にして、高周波領域(1/T_i << ω)では一定値20*log(10){kp}である。

また、位相は周波数が大きくなるに従い、-90から0まで増加する。

このように、PI制御は低周波数におけるゲインを大きくするため、定常位置偏差e_∞を0にする働きがある。
その反面、位相を最大で90°遅らせるため、速応性が失われる。


7.2.3 PD制御の周波数特性

PDコントローラ

C(s) = kp(1+T_Ds)

の周波数特性を見る。

PDコントローラのゲインは低周波領域(ω << 1/TD)では一定値20*log(10){kp}であるが、
折点周波数(1/TD)を境に高周波数では20[dB/dec]で増加する。

また、位相は周波数が大きくなるにつれ、0から90まで増加する。

すなわち、PD制御は高周波数に置いて位相を最大で90°すすめるので、速応性を改善できる。
その反面、ゲインが高周波で大きくなるので、高周波のノイズに弱く、また初期の操作量が過大となる問題がある。


7.2.4 PID制御の周波数特性

PIDコントローラ

C(s) = kp(1+1/T_is+T_Ds)

の周波数特性を見る。

PIDコントローラのゲインは、低周波領域(ω << 1/T_i)では20[dB/dec]で減少し、
1/T_i << ω << 1/T_D付近では一定値20*log(10){kp}、
高周波領域(1/T_D << ω)では20[dB/dec]で増加する。

また、位相は-90から90まで、周波数の増大と主に増加する。

つまり、PI制御とPD制御の良いところを兼ね備えており、速応性、定常特性を同時に改善できる。

まとめ

安定余裕はボード線図を見ればわかる。
位相交差周波数・ゲイン交差周波数を見て、そのときのゲイン・位相と安定限界を見比べれば良い。

7.2

PI・PD・PID制御の周波数特性を見た。

I要素は定常特性を改善し、D要素は速応性を改善している。
PID制御はPI・PDの二つの制御の良いところを兼ね備えた非常に都合がいいように見える制御であった。
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