fc2ブログ

力学その9

5-3 ベクトル積

角運動量と力のモーメントの成分は全く同じ形を持っている。
角運動量Lは位置ベクトルr(x,y,z)と運動量p(p_x,p_y,p_z)によって組み立てられ、
力のモーメントは位置ベクトルrと力F(F_x,F_y,F_z)の各成分から全く同様に組み立てられている。
これらを

L = r×p
N = r×F

と置こう。

一般にベクトルAとBから次のようなCを作る規則を考える。

C_x = A_y*B_z - A_z*B_y
C_y = A_x*B_z - A_z*B_x
C_z = A_x*B_y - A_y*B_x

これを

C = A×B

とし、ベクトルの外積もしくはクロス積という。
これは以下の性質を持つ。

・A×B = -(B×A)
・A×A = 0
・分配則が成り立つ
・CはAとBに垂直である
・Cの大きさはAの大きさ*Bの大きさ*sin(AとBのあいだの角)で表される
・ベクトルCの向きはAとBをπより小さな角で回した時の右ねじの進む向きと同じである。


x,y,z方向の単位ベクトルをi,j,kとすれば、これらは互いに垂直なので

i×j = k
j×k = i
k×i = j

i×i = j×j = k×k = 0

が成り立つ。
よってベクトルA、Bは

A = A_x*i + A_y*j + A_z*k
B = B_x*i + B_y*j + B_z*k

A×B = (A_y*B_z - A_z*B_y)*i + (A_x*B_z - A_z*B_x)*j + (A_x*B_y - A_y*B_x)k

となる。
これは、行列式を用いれば行列の形で表すことができる。

A×B = i*|A_y,A_z| + j*|A_x,A_z| + k*|A_x,A_y|
|B_y,B_z| |B_x,B_z| |B_x,B_y}

これはまとめて3行3列の行列

A×B = |i ,j ,k |
|A_x,A_y,A_z|
|B_x,B_y,B_z|

とかける。


例題1

点Pの速さはωrである。(角速度*半径)
これは位置ベクトルrとkに垂直で、k×rの方向を向いているので
v = ω(r×k)である。
よって
v = (-ωx,ωy,0)

である。ここちょっと微妙。?
そういうもんだと思っとけばいいのかな


3重積

3つのベクトルから作ったスカラー積
A・(B×C)
をスカラー三重積という。
これはスカラーである。

式としては

A・(B×C) = A_x(B_yC_z-C_yB_z) + A_y(B_xC_z-C_xB_x) + A_z(B_xC_y-C_y_B_x)

つまり行列式として

A・(B×C) = |A_x,A_y,A_z|
|B_x,B_y,B_z|
|C_x,C_y,C_z|

と書ける。行列式の性質から、各要素を循環的に入れ替えても等しい。
つまり

A・(B×C) = B・(C×A) = C・(A×B)

である。ベクトルA、B、Cが右手座標系と同様な相互関係にある時は、
スカラー三重積はA、B、Cによって作られる平行6面体の体積である。


(例題2)

だって面積×高さだもんそりゃそうだ。
詳しく書けば

A・(B×C)
について、(B×C)はBとCの作る面積、Aと(B×C)、つまりBとCの作る面積との内積は

|(B×C)|*|A|*cosθ

であり、この時θはBとCを含む面に垂直な直線とAの間の角になる。
そのため|A|*cosθは高さに等しい。


ベクトル3重積

スカラーと同様

D = A×(B×C)

という式をスカラー3重積に対し、ベクトル3重積という。
これは、ベクトルAとベクトル(B×C)に垂直である。
そもそもベクトル(B×C)はBとCに対して垂直なので
ベクトル三重積DはBとCを含む平面上にあるはずである。
つまり

D = bB + cC

と書ける。(b,cは任意のスカラー)DはまたAにも垂直であるはずなので

A・D = (bB + cC)・A = b(A・B) + c(A・C)

となる。変形すると

b/(A・C) = -c/(A・B) = λ

が成り立つ。
λを用いれば

D = λ(A・C)B - λ(A・B)C

となる。この式の左辺をa倍しても右辺の各式がa倍される。
したがってλはA、B、Cどれにも依存しない定数であり、これを簡単に求めることができる。

A,B,Cを単位ベクトルi,i,jとおく。

A=i
B=i
C=j

である。すると

D = A×(B×C) = i×(i×j) = i×k = -j

となる。なので

λ(i・j)i - λ(i・i)j = -j

-λj = -j

よってλ=1であることが導かれる。これは不変である。
よって公式が導かれる

A×(B×C) = (A・C)B - (A・B)C

である。

例えば、質点Pについて、位置ベクトルr,角運動量L,pを運動量とし、
rの大きさをr~とすれば

r×L = r×(r×p) = (r・p)r - (r・r)p

ここで運動pの動径成分をp_rとし、rの大きさをr~とすればすればr・p = r~*p_rなので

r×L = r~*p_r*r - (r~)^2*p   ……(1)

が得られる。

例題3

惑星の角運動量Lは一定なので、

d(v×L)/dt = dv/dt × L = -1/m*μ*r/(r~)^3 × L

また、

d(r/r~)/dt = 1/r~*dr/dt - r/(r~)^2*dr~/dt

dr/dt = v
dr~/dt = v_r

であるため

d(r/r~)/dt = 1/r~*v - r/(r~)^2*v_r = 1/r~^3(r~^2v - r*r~*v_r)

p = mv
p_r = mv_R

なので(1)式より、

d(r/r~)/dt = -1/m*r~^3(L×r)

最初の式に戻れば

d(ε)/dt = = -1/m*r~^3*(r×L) - 1/m*r~^3(L×r) = 0

よってεの変化量は0である。

また、近日点を考えると、v×Lはrと同方向にある……ここちょっとわからない?
ので、ベクトルεは近日点と焦点を結ぶ直線上にある。
近日点でr~ = r_m,v~ = v_m、角運動量の大きさをL~とすると

h = L = m*r_m*v_m

である。

|ε| = 1/μ*|v×L| - 1/r~*|r|

より

|ε| = 1/μ*v_m*L~*sinπ - 1

となる。楕円の式より

r_m*v_m*L = h^2*m = μ*l =μ(1+ε)*r_m

を用いれば

|ε| = 1/μ * μ(1+ε) - 1 = ε

よって

|ε| = ε

となる。


問題1

r×pはrとpに垂直な一平面上にある。のでLが一定なら運動も一定

問題2
(1) (A×B)^2 = |A×B|^2
|A×B| = |A||B|sinθ
  よって
  (A×B)^2 + (A・B)^2 = |A|^2|B|^2*sin^2θ + |A|^2|B|^2*cos^2θ = |A|^2|B|^2

(2) (A+B)×(A-B) = A×(A-B) + B×(A-B) = 0 + B×A + B×A + 0 = 2(B×A)

(3) (A-B)×(B-C) = A×(B-C) - B×(B-C) = A×B - A×C - 0 + B×C = A×B + B×C + C×A

問題3

A,B,C = A・(B×C) = B・(C×A) = C・(A×B)
A,C,B = A・(C×B) = B・(A×C) = C・(B×A)

よって A,B,C = -(A,C,B)

問題4

ベクトル成分どうしの計算から導く。3次元でやってみたけど怪しいというかインチキくさい。


まとめ
5-3

ベクトル積について。
A×B はベクトルである。
成分の計算を示すと

A×B = i*|A_y,A_z| + j*|A_x,A_z| + k*|A_x,A_y|
|B_y,B_z| |B_x,B_z| |B_x,B_y}

上のような行列とその行列式で表すと非常に分かりやすい。
基底ベクトルとの掛け算なので、右辺の各項が各成分となる。

|A_y,A_z| = A_y*B_z - B_y*A_z
|B_y,B_z|

である。
また、スカラー三重積とベクトル三重積を定義した。

スカラー三重積 = A・(B×C)
ベクトル三重積 = A×(B×C)

である。

スカラー三重積はベクトルA,B,Cの三つが作る六面体の体積に等しいベクトルである。
ベクトル三重積はAに垂直でかつB×Cにも垂直な向きを持つ。結局BとCの張る平面上のベクトルである。


わからないところ

例題1

ωr からω(k×r)への転換がわからん。何が起こってんだ。

例題3

近日点を考えると、v×Lはrと同方向にある
ここはわかったようなわからないような

v×(r×p) とするとvとpの向きがおなじになるので

vに直行してrとpの作る平面のベクトルは結局rしか残らない。
というわけなのか?


感想
行列やベクトル計算が絡んできて少し頭の切り替えができたようなできてないような
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR